今後多くのApple製品に搭載されると噂されているミニLEDディスプレイとは??
本記事を読めば上記のような疑問も解決します。
ここでは、ミニLEDが一体どんなディスプレイなのかを重点的に解説します。
また最新の情報を基づいて、ミニLEDを採用する予定である製品の開発・実装時期や発売時期についてもお伝えします。
LEDディスプレイとは?
そもそも論として、まず大多数の人が「ミニLEDディスプレイとは??」
という疑問を抱かれると思います。まずはこの仕組みを理解することにより、製品のイメージも湧きやすいと思います。
ミニLEDについて
LEDの形というと皆さんはどんなイメージをしますか?
下記の画像のような形をイメージしますか??
Photo | Kaashif Ahmed / Pixabay
正解です!!
もちろんこちらもLEDですが、ミニLEDとはもっと小さいLEDのことを指します↓↓
Photo | LIMO LIFE&MONEY
上記は台湾のメーカーであるレクスター・エレクトロニクスが開発した「UFP I-Mini RGB display module」というミニLEDです。
こちらを使ってミニLEDディスプレイが作られます!!
ミニLEDのサイズは、一般的なLEDのチップサイズが300〜350μmであるのに対して、100〜200μmとチップ1個辺りの面積が小さいのが特徴です。
μm(マイクロメートル)とは?
mmの1/1000サイズを表す単位です。
つまり…
1μm=0.001mmです。(目視は不可能に近い)
さらに上記画像ミニLEDは、0.7mm間隔で基板にRGB(赤・緑・青)を実装している為より小型化されています。
ミニLEDには2種類の方式がある
実はミニLEDディスプレイには更に分けると二種類あります。
- バックライトにミニLED(白色)を採用した方式
- ミニLEDのみで発光〜調光させる方式
ではそれぞれの方式について少し深堀りして解説します。
①のバックライト方式について
まずはこちらの画像をご覧ください↓↓
Photo | 価格.comマガジン
- LED(白色)が発光します。
- 液晶シャッターで光量を調節します(例えば黒色を表現する場合はシャッターを閉じる)
- カラーフィルターで色を表現する。
ざっくり流れを説明するとこんな手順で映像が写し出されます。
- ミニLEDを使用しているので、LCD(液晶ディスプレイ)に比べてより多彩な表現が出来る(LEDの数が多く、色彩表現が豊か)
- 画面の焼付きは起こりにくい(有機ELディスプレイのデメリットをカバー)
- ミニLED自体が薄いのでディスプレイ本体がより薄くなる
- 輝度が高い(黒色は苦手だが、白色を表現するのがすごく得意)
LCD(液晶ディスプレイ)よりコストは高い(LEDをより多く使用する為)
このような感じになります。
続きます…
②のミニLEDのみ方式について
まずはこちらの画像をご覧ください↓↓
Photo | 価格.comマガジン
画像のほうはマイクロLEDとなっていますが、ミニLEDでも基本一緒ですm(_ _)m
こちらもざっくりとですが、有機ELディスプレイ(OLED)とほぼ一緒です。
仕組みとしては…
RGB(赤・緑・青)という光の三原色を利用します。こちらの各色の性質を持ったLEDが自発光することにより、映像を作り出します。
- 有機ELディスプレイと違い画面の焼付きが起こりにくい
- 輝度が高くて値は1,000[cd/cm]を超える(有機ELディスプレイの値は平均500[cd/cm]です)
- ミニLEDバックライト方式よりパーツが少なく、更に軽量・薄く作れます
- コントラスト比が高い(有機ELと同様に黒色を表現するのがすごく得意)
このような感じになります。
マイクロLEDも存在する
先程の画像で少し登場したので…
ちょっと余談になりますが、実はマイクロLEDという更に小さなLEDが存在します。一般的なには、100μm以下のLEDを指します。
なのでより小型・軽量化・高画質という素晴らしいメリットを持っています。
当然ですがデメリットもあります。
コストが高いっ!!(LED自発光方式より多くのLEDを使用する為)
なのでまだ実用化されている製品自体が少ないです。
Apple製品のディスプレイについて【未来を予想】
ざっくりですがミニLEDの概要をご理解いただけと思いますので、ここからはAppleのミニLEDの計画や状況についてお伝えしたいと思います。
実装が期待される製品
ミンチ−・クオ氏の情報の情報によると、AppleはミニLEDディスプレイを使用した複数のiPadとMacBookの開発に取り組んでいるそうです。来年か再来年には展開が期待されるとのこと。
- 16インチMacBook Pro
- 14.1インチMacBook Pro
- 12.9インチiPad Pro
- 27インチiMac Pro
- 低コストiPad
- iPad mini
この謎は現時点では不明ですね…情報の抜け?でしょうか?
発売時期
本来であれば、2020年(今年)の年内に発売が予定さていたそうです。ただし(パンデミック)の影響により、Appleの計画は未発表のままです。
最近のクオ氏の予想だと…
2020年の秋頃に生産が始まり、2021年の頭頃には製品の組み立てが行われとのことです。
つまり…
2021年発売!?
ただし一部情報によると、年内説もまだ残っているので、もう少し情報を待つのが最良の選択でしょう!!
現在の開発状況
経済日報経由MacRumorsの情報によるとよると、Appleは台湾に新工場を開設するために約100億台湾ドル(360億円)を投資する予定です。
こちらの工場で台湾に本拠地を置くメーカーとミニLEDやマイクロLEDの生産・研究を行うと予測されます。
つまりこれから工場を建設(一部の生産ラインと研究施設)するので、やはり年内の発売については厳しい感じがしますね。
なぜ有機ELではなく、ミニLED・マイクロLEDなのか??
この項目は今後を予想する上で、わりと重要な点です!!(Apple製品に限らず)
Appleは既にiPhoneやApple Watchで有機ELディスプレイを実装して、素晴らしい成果と実績を残しているのに、なぜ新たなディスプレイの開発を急ぐのか??
有機ELディスプレイはミニLEDディスプレイと比べても画質が劣るといったわけではありません。
先ほど自発光式のディスプレイ(有機ELやミニLEDの自発光式)だとLEDの数が多くなればなるほど、コストが高くなる話をしたのを覚えているでしょうか??
つまり自発光式のディスプレイは、iPhoneなどの小さい画面に実装するにはある程度コストを抑えられるのですが、画面が大きいMacやiPadだとコストが高くなります!!
つまり…
なので…
Apple的には有機ELディスプレイで大型化を図るよりも、ミニLEDディスプレイ(バックライト方式)にて低コストな方法を選択したと言えます。
そしてマイクロLEDディスプレイの研究も進めているということは…
ミニLEDディスプレイの上を行く、マイクロLEDディスプレイへの移行を計画していることが伺えますね!!
もう一度おさらいすると…
これらがApple製品における、ディスプレイたちの未来と言えます。
おわりに
今回は「ミニLEDディスプレイについて」主のテーマにしようと思ったのですが、これらを考えるとApple製品に限らず、ディスプレイ界の未来も避けて通れる話ではなくなってしまいました。
マイクロLEDに関してはまだ気が早い気はしますが、ミニLEDは間違いなく今後数年間はディスプレイ開発における中心的存在となるでしょう!!
現在は大型系のディスプレイはLCD(液晶)ディスプレイがラインナップされていますが、ゆくゆくはミニLEDディスプレイが店頭に並ぶようになるのではと思います!!
今回は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました!!